子育て女性の左腕の痛みとしびれ 30代女性
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当方の考えが詰まった小冊子と毎月技術セミナーを開催しています。ぜひ参考にしてみてください
セミナー開催日
11月26日 10時~13時
12月24日日曜10時〜13時
1月28日日曜10時〜13時
2月24日日曜10時~13時
セミナーの詳細はこちら12月以降も申し込み受付中
https://www.towatech.net/seminar/search_result/8127
また
症状
1週間前より左の肩甲骨から上腕にかけて何もしてなくても痛みとしびれ感がある。
また両腕を上に挙げた時、左腕が頭の横に付くまで挙がらない。
経過
その日の治療で各症状が消失したので終了。
ただ、後述しますが、今後も再発する生活状況なのでその改善と2~3週間に一度のメンテナンスを勧める。
ポイント
この方は生後6カ月の赤ちゃんを育てているお母さんです。
話を聞くと、毎日寝る時に赤ちゃんがお母さんにぴったりくっついて寝るそうです。また、夜の授乳も添い寝しながら授乳することが多く、赤ちゃんもなかなか寝付かないことが多いようで、腕を挙げながらの姿勢で2時間くらい授乳している事もあるようです。いずれも左側に赤ちゃんがいるので左側に負担がかかっています。
そして日々の抱っこによる腕から背中の負担も合わせてこの方の今回の症状の原因です。
このような状態の方は短期で強烈な筋肉への負担により、一気に奥深い骨の周囲の気血の流れが悪くなり、そこへコリ物質が出来てしまいました。ですから痛みという強い症状に成っていたのです。具体的な場所は
1背骨
2肩関節の中と棘下筋の裏側
3上腕骨
これらの骨や関節を解せばいいのです。
具体的には
1は棘突起周囲から脊際
2は棘下筋と小円筋、大円筋の隙間。棘下筋と肩甲骨の内側の付着部分。鎖骨と第二肋骨の隙間。肩峰と上腕骨の隙間。肩甲骨下角周囲の肋間。
3は三角筋の縁から上腕骨頭へ向けてアプローチ。上腕二頭筋と上腕筋の隙間から上腕骨をアプローチ。上腕三頭筋の縁から上腕骨をアプローチ。
以上が主な場所になります。これらの場所で筋肉の裏側や隙間を触ると板の様な触感があります。それらをアプローチします。すると腕まで響きが起こり、痛みやしびれが取れますし可動域が戻ります。これくらい症状が悪化していると筋肉を揉んだだけでは改善しません。また「響き」が起こるようにきちんとアプローチする事が大事です。
この様な症状は人の生い立ちによっては一回でも改善します。改善するかどうかのキーは子供が産まれるまでの身体の状態です。現在の状況になるまではコリや痛みがない様な人でしたら、コリ物質のミルフィーユが薄いのです。だからすぐにその地層は無くなります。しかし、子供が産まれる前からコリに悩まされていたり、冷え性体質や胃腸が弱かったりすると、その時点でコリのミルフィーユは分厚くなっているので、改善するまで5~6回くらいの施術が必要になります。ですから症状の程度よりも地層の状況を的確に見抜くことの方が大事なのです。
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