イメージの重要性2 自分の頭の中で身体が良くなっていくイメージを描くことが大事
前回、患者さんお客さんとのイメージの疎通が一定以上の効果を上げるにはテクニックよりも大事と記しました。
そしてイメージでもう一つ大事なことは、自分の中で施術のイメージと身体が良くなっていくイメージを描けることです。それができないテクニックは一定以上の効果はでません。
どういうことかというと、ツボで言えば「足三里のツボは胃が元気になる」と言われます。確かにそうです。しかしその言葉だけを聞いたから知っているからそこを押して効果が出るかというと、まず出ません。それは、足三里というツボがなぜ効果があるのか原理原則を知らなかったり、原理原則を知っていてもどのように作用しているかという確証、自信=イメージがなかったりするからなのです。
たとえ教えてもらった事と同じ事をしたとしても、施術者自身が身体に及ぼす作用のイメージを持てていないと効果は半減します。
大事なことは基礎を身につけ知ること。そしてそれを使いこなすための考える頭を養うことです。
そのためにはやり方を覚えるだけではなく、身体を感じ取れる感覚も養うことです。
料理で言えば、料理人は出汁や調味料の個性や味を知っているので、それらを組み合わせるイメージが頭の中で出来るため美味しい料理が出来るのです。また新しいオリジナルの料理も生まれるのです。
料理をしたことがない人や味に細かくない人が料理本を見て作ってもたまには美味しいモノが作れるかもしれませんが、ほどほどに美味しいくらいですし、安定して美味しいものは作れません。自分の中でどうやったら美味しくなるのかわからないため自分の中で美味しくなるイメージが沸かないのです。
そのイメージを頭で描けるようになるには、やっている手順よりも「どういう事をするために行うのか、何を意図してやっているのか」を学び、意識してやる事が大事です。その際、手順やアプローチの仕方は違ってもいいのです。それよりもその行いの本質を知ることが大事なのです。もちろん最初は教えてもらったことを真似ることから始まりますが、真似で終わってはいけないのです。そうすると、その人とは違うやり方でも自分の中で確証が持てて、効果も出るのです。この時点で初めて習得したと言えます。
しかし今の施術者の殆どは「やり方」という表面的なところを習得する所で終わっています。自分の中にその技術を落とし込まないまま終えている人が多いと感じます。だから同じようなことをしても大した結果が出ない事が多いのです。
逆に自分の中でイメージが出来るようになった時、色々な人のテクニックや考え方は自分の施術にアレンジすることができます。そうすればその人のやり方とは違っても最終的な効果は一緒になるのです
この仕事は知識を得た後、それを修練して初めて活きる仕事だと思います。
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