肩こりや肩の動作痛には前腕の骨間膜へのアプローチも大事
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最終更新日:2020/06/25
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今回の授業は前腕のアプローチでした。前腕はあまり注目されない部位ですし施術順位の低い部位でもあります。しかし、僕は肩こりや四十肩の様な肩が痛くて動かせない時には欠かせない場所だと思っています。
なぜならば、前腕の筋肉が拘縮してしまうと、腕を動かす時に手首や肘の関節の動きが悪くなります。すると、その動きを肩甲骨周囲の筋肉の動きでカバーする事になるのです。それはつまり、肩甲骨を動かす筋肉が凝り固まってしまう事になるのです。それが肩こりや四十肩などの要因になります。
人間の動きで、腕を使う動作には必ず肘や手首が「捻じれる(回内回外運動)」動作が発生しています。手首や肘に筋収縮が起こらない時(つまり手をぶらりと下げた状態の時)、手のひらは前を向いています。これは骨格の基本姿勢です。その骨格の位置では物を取ったり、投げたり、掴んだりは出来ないのです。つまり肘から下を捻じる事で日常生活の行動が行われているのです。
その捻じれ(回内回外運動)を行うのは肘や手首を通過している前腕の筋肉です。ですから前腕の筋肉をいかに上手く使って肘や手首をしなやかに使える事が肩こりや四十肩の予防にもなるのです。
そこで大事な場所は骨間膜です。骨間膜とは橈骨と尺骨を繋ぐ結合組織(伸び縮みしない繊維の膜)です。
下記の青色の部分が骨間膜(Visible Bodyより)
この骨間膜が固まってしまったら橈骨と尺骨の動きが悪くなるので捻じれがしづらくなります。そうすると先ほどお伝えした肩甲骨周囲の筋肉や靭帯にストレスが掛かってしまって肩こりや四十肩が起こるのです。ですから骨間膜の拘縮を防ぐことが大事になります。
では骨間膜の拘縮を防ぐにはどうしたらいいか?骨間膜には前腕の筋肉が起始しています。その骨間膜に起始している筋肉の付着部をアプローチする事です。骨間膜には
屈筋群でしたら深指屈筋、長母指屈筋
伸筋軍は長母指外転筋、長母指伸筋、短母指伸筋、示指伸筋
これらの筋肉が付着しています。
下記の図参照(Visible Bodyより)
特に注目したいのは伸筋群側の筋肉は母指に関係する筋肉が多いという事です。つまり、親指を良く使うと、骨間膜が拘縮しやすいという事です。親指を良く使うと言えば
・フライパンなど重いものを持つ
・赤ちゃんを抱っこする
・指圧師の様な親指を使う人
こんな人たちは容易に思い浮かびます。
もちろん、他の部位で常々言っている筋肉や筋膜の骨に付着する部分や靭帯もアプローチしなければなりませんが、前腕や下腿では骨間膜も狙う場所になります。
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