首肩のコリや痛みには頚椎と上腕骨を狙え(頚椎後側編) 図解付き
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今回は頸部と上肢のアプローチを学びました。
上半身に関係する患者さんの訴えはとても多いためとても大事なアプローチです。当方のアプローチは特に根深かったり長年のコリや痛みに対して効果が大きいです。
アプローチのポイントは「骨」や「筋肉の隙間」を狙うことです。骨には筋肉や筋膜、靭帯が付着しています。そこが筋肉の収縮によって引っ張られて強いストレスとなり、血行不良に陥り「癒着した状態」になるためにコリや痛みが起こるのです。また筋膜とは同じ動きをする筋肉達を包み込んで骨に付着していますが、その筋膜も同様に筋肉が収縮する時に引っ張られるので、その骨に付着している所がコリや痛みを起こすのです。
筋肉自体をアプローチしても骨に付着している所の凝り固まってしまった状態は取れません。だから筋肉をアプローチするもみほぐしでは本当のコリが取れないのです。また骨盤などバランスを調整しても骨に癒着している所までは取れません。だからすぐにコリが戻ったり、骨格のバランスが整ってもコリが取れないのです。
そこで、首の場合ですと「頚椎」がアプローチの対象となります。頚椎にはとても多くの筋肉や筋膜が付着しています。そのために首の筋肉の隙間を縫って頚椎をアプローチします。今回は頚椎の後ろ側について解説します。頚椎の前面ももちろん施術対象になります。
下記の図は僧帽筋を取り除いた図ですが、僧帽筋より奥にある板状筋や肩甲挙筋、斜角筋等の筋肉の隙間を狙います。そうすると本当のコリや痛みの原因の拘縮が触れるのです。的確にアプローチできると「響き」が起こります。
図1Atlas2020より加工したもの 筋肉の境目を分かり易い様に水色で色分けしています。
図2 後頭下筋群
図3骨模型の頚椎より 赤と青のペインティングは筋肉が付着している場所
次に上肢のアプローチです。今回は上腕の前面のアプローチを学びました。
上肢は優先順位がかなり下の場所になりがちです。しかし、上肢は首肩のコリや痛みの改善にとても重要な場所です。なぜならば上肢の筋肉が肩甲骨に繋がっているので首肩にも影響を大きく及ぼすからです。多くの施術者がそれは理解していながら施術では重要視していません。実にもったいないです。
ぜひ上肢を的確にアプローチして緩んだ時の首肩の軽さを実感してもらいたいです。
上肢もやはり「骨」と「筋肉の隙間」です。今回は三角筋と大胸筋の隙間から上腕骨へのアプローチと、上腕二頭筋の縁から上腕筋の起始部へのアプローチをしました。どちらもパソコン作業やママの抱っこ、料理人の調理等様々な場面で負担の来る場所です。ですから多くの人のコリの原因になる重要な場所です。また、それぞれ肘や肩関節を跨いでいますので、腕の動きにも大きく関与します。つまり四十肩の様な肩の動きの制限にも関係する場所ですので同じく治療ポイントとしてとても重要な場所になります。
図4
図5 骨模型の上腕部分です。上腕骨の多くの面積を筋肉が付着しています。それだけ上腕骨はアプローチしなければならない場所が多い骨なのです。
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