足底腱膜炎やシンスプリント、足首の痛みのポイントは足根骨の「関節と脛腓の「骨や骨間膜」
本当に技術を身に着けたい人のための少人数、徹底指導の技術スクール二期生
今回の授業は足首の周りの骨へのアプローチでした。首肩腰に比べて一見地味な場所ですが、様々な症状に関係のあるとても大事な場所です。この場所の原因をきちんと見つけて処置できるかどうかで施術効果が大きく変わります。
まず、アプローチする箇所は
1 足関節周囲の靭帯で繋がれた関節
2 腓骨の筋肉や筋膜が付着する部分
3 脛腓の骨間膜
以上がポイントです。靭帯でつながれた関節とは図1と図2の線で引いている場所です。また腓骨は図3で示す通りです。
骨に塗られている赤と青はそれぞれ何かしらの筋肉の起止と停止を表しています。
図1
図2
図3
足関節周囲の関節とは距腿関節、距踵関節、足根骨同士の関節中足骨と足根骨です。足首より下はゴロゴロした骨の集合体です。それらを靭帯が繋ぎ留めています。足首の関節以外はほとんど動きませんが、多少は動きます。その多少の動きによって歩く時など足の衝撃をクッションの様に和らげてくれるのです。(図4)しかし、血行が悪くなるとその多少の動きが出来なくなるので、衝撃がもろ足首や膝、腰に来るので痛みを引き起こします。よく足底の疲労には土踏まずの有無が言われますが、そんな事よりもこの骨の集合体のクッションが働いているかどうかの方が大事です。
図4
腓骨はいつもお伝えしている骨の周りです。図を見てわかる様に腓骨にはまんべんなく足底に繋がる筋肉が付着しています。筋肉の血行不良によって骨に付着している部分が強く引っ張られるので、付着している部分が拘縮します。それが足首を動かす時の痛みや根深いコリを引き起こすのです。腓骨周囲は正にその痛みや根深いコリの集約する所です。
また筋膜も骨に付着しています。筋肉の収縮でその付着部分が引っ張られて硬縮してしまうのです。筋膜も覆っている膜だけを見てはいけません。
脛腓の骨間膜も腓骨と同様、後脛骨筋や長趾伸筋等、足首の動きに関係する筋肉が付着しています。腓骨と同様に筋肉が疲労して血行が悪くなるとその付着部である骨間膜の部分が拘縮します。それが足首を動かす時の痛みや張り感となるのです。骨間膜は下記の図5の青い場所です。
図5 Atlas2020を加工
ではどの様な症状に有効かというと
・足底腱膜炎
→足底腱膜炎は足裏の筋肉が踵に付着する所の炎症だと言われます。しかし、それを引き起こす原因は何も足底の筋肉だけではありません。先ほどお伝えした足根骨の動きが無くなった為に地面からの衝撃をもろ受けたり、足首の動きが硬くなったために膝と足首が連動して動かない事による足底筋への負荷が増大したために起こっています。
ですから今回のアプローチポイントを施すことにより改善します。
・シンスプリント
学生やスポーツマンの方に多く見られる症状。内くるぶしより上の部分が走る時に痛む症状です。この原因として後脛骨筋という筋肉が原因として挙げられます。その付着部として骨間膜にアプローチする必要があります。また足底筋膜炎同様、足根骨の動きが悪くて足底の「たわみ」が無くなっていたり腓骨に付着する部分が固くなり足首の動きが悪くなる事によっても起こります。
・歩行時の足首や膝の痛み
歩くという行動は「足底のたわみ」、「足首の動き」、「膝の動き」、「股関節の動き」がスムーズに連動する事によって起こります。しかし、これらのどこかの関節の動きが悪いと足首や膝等の局所に負荷が掛かるために痛みが起こります。ですから今回のアプローチ場所は大いに改善ポイントとなります
・足全体の冷えやだるさ
足の冷えやだるさは足首のコリが大きな原因です。足首周りには水の代謝や胃腸に関係する経絡の大事なツボの集まりです。ですからここがむくんでいたり凝っていると足全体の冷えやだるさに繋がります。実際に冷えやだるさを訴える方は足首周りがくびれていなくてカチカチに固まっています。
ですから「ふくらはぎが痛いくらい張っている」という訴えがあった場合、ふくらはぎだけではダメです。足首から足底の骨をほぐしてあげないといけません。
・生理痛が酷い、生理周期がバラバラ
これも先ほどの冷えやだるさと同じく、水分代謝や胃腸の経絡の大事なツボがあるからです。これらの経絡は生理にも関係があります。ですから足首から足底の骨をほぐす事で改善します。実際に生理に何か問題がある方や胃腸が弱い方は足首がくびれていなくてカチカチに固まっています。
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