夏バテ、空調による冷えの改善には~夏の施術で気を付けること~
今年は例年以上に猛暑の様相を呈しています。
夜になっても温度が下がらず、どうしても空調に頼らないといけない毎日だと思います。
そこで気を付けないといけないのは暑さと空調による夏バテ、冷えです。これらによって
・常に疲れやすい
・寝ても疲れが取れない
・冷えや胃痛など内臓不調
このような症状が起こりやすくなります。今お越しになっている患者様やお客様にも訴えている方が多くいるのではないでしょうか。このような症状を改善するポイントをお伝えします
暑さや空調による冷えによって引き起こされた各症状を改善するには下肢が大事です。特に大腿と下腿の内側部です。これらの症状がある方は大腿内側部ですと縦に一本、太い棒のようなコリ物質が存在しています。そしてそれは大腿内側の半腱半膜様筋の裏側にあります。その半腱半膜様筋を剥がすようにその裏側をアプローチします。また下腿の内側は頚骨の際です。頚骨にグミのようなコリ物質が絡みついているので、コリ物質を頚骨から剥がすようにアプローチします。
これらのコリ物質を除去すると全身に血液が巡るようになり、内臓も滋養されます。そうする事で新陳代謝、消化吸収がその人の正常値になるので夏バテの身体や空調による冷えた身体が改善します。
ではなぜ下半身か?これを中国医学の観点から説明します。
中国医学では経絡(気の流れ)が足にも流れています。その一部に
「脾」、「腎」、「肝」、「胃」という経絡があります。それぞれの役割は
脾…「運化を主る」食物を消化し栄養に変えたり余った水分を他の臓へ送って排出したりする働きの事です。
この気が不調になると、身体がだるい気力がない、食欲不振やお腹が張るなどの内臓失調、むくみやすくなります。
腎…「精を蔵する」人間の生命活動の根源である精気を保管する事です。また水分調整を行っています。
この気が不調になると身体が冷え性、やつれている。生理不順、元気が出ない、むくみなどがおこります。
肝…「疏泄を主る」他の内臓の働きを後ろで援護する働きがあります。
この気が不調になると気血の流れが滞るので内臓失調、全身のコリが起こります。
胃…「腐熟を主る」食物を消化する事です。またこの気「胃気」の強さが人間の回復力の目安になります。
この器官が悪くなると内臓失調と寝ても疲れが取れない身体になります。
このように足に存在する経絡は人間の生命力の根源をなすものが多いです。栄養を吸収したりエネルギーを貯蔵したり、内臓の働きを助ける役割が脚にあるのです。つまり身体を元気にしたかったら脚の気血の流れを良くすることが大事なのです。
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9月24日日曜10時〜13時
10月22日日曜10時~13時
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