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メンテナンス期の留意点 〜思い込みがあなたの信用を失う〜

公開日: : 施術者向け

当院には様々な要因で患者さんがお越しになります。

 

・コリが酷く胃腸の気持ち悪さやめまい、嘔吐をする方

・激しい腰痛でまともに走れない、起き上がれない方

・頚椎を歪めてしまい、鈍器で殴らるような頭痛に悩まされている方

・日々のデスクワーク、子育てなどの疲労で全身の虚脱感や疲れが抜けない

 

そのような方々も治療によって改善解消する事ができ、日々の生活が大きく変わりました。

そしてその後、再発しないように定期的に当院で治療を受けています。いわゆるメンテナンスです。

 

このメンテナンスの時に気をつけなければならない事があります。それは

 

患者さん、お客さんの言っていることを鵜呑みにしない

 

という事です。

どういう事かというと、患者さんやお客さんの言動が全て間違っていないという事はありません。本人には気づかない要因が奥底に隠れている可能性があるのです。それをしっかり施術者ご自身が見つけて判断しなくてはいけません。それは本人が自覚していないのですから解りやすく現れていない場合もあります。ふとした動作や何気ない言葉尻に隠れていることもあるので、それをしっかり聞き逃さない、見逃さない注意力が必要です

 

問診で特に変わった事がないと言っているから安心してはいけません。原因がくすぶっている可能性があるのです。それを見逃して、安易に施術してしまうと2〜3日後に酷い症状が発症してしまい、「メンテナンスって意味なかったじゃないか」とあなたの信頼を失ってしまう可能性があるのです。

 

こうならないためにも先程も言いましたが、安易に患者さんお客さんを信用しないことです。常に疑って身体を観察することが大事です。特に以前が酷かった人の場合、兆候があるのに「これくらいは気にならない」とその兆候を見過ごしている人がいます。以前の記憶があるから少しくらいならなんて事ないのです。そういう場合、問診や何気ない会話にその兆候が隠れていることがあります。それを聴き逃してはいけません。

また「体調は良いですよ」と言いながら、本能的にある場所を触る人がいます。それはその時は気になっていないが、以前に違和感を感じていた形跡があるのです。その動きも見過ごしてはいけません。

そして患者さんの調子はいいという訴えを頭のなかで一旦ゼロにして、触診する事で奥底に隠れている要因が見つかる事があります。見つかった場合、よくよく聞くとケアをしなければいけない項目がポロポロと出てきます。それを、患者さんの調子がいいという言葉を鵜呑みにしてしまうと、施術者の潜在意識の中で悪い所はないと思い込んでしまい、触診や検査をしても見逃してしまうのです。マジック等で僕達が騙されるのと一緒です。

 

これはメンテナンス時期ではない、症状の改善途中でも言えます。よく、二回目に来院した時に、特に変化を感じないう方もいますが、よくよく見ていくと身体は変わっている人もいます。ただ、本人が感覚としてはっきりわかるまで症状が軽減していないのです。

人間の感覚には閾値というものがあり、ある一定の所までは自覚がないのです。それは悪くなる時も良くなる時も言えます。それを超えると自覚として感じられるのです。

もしかすると変化の自覚がない場合はまだ閾値を超えていない可能性がありますので、患者さんの声に臆することなく、自分で実際に確認して変化しているという確信があるのなら自身を持って自分の思っている施術プランを進めていいと思います。

ただ、3回ほど施術しても本人の自覚として全く変化を感じられないようでしたら、プランを変更した方がいいかもしれません。身体の見立てが甘いのかもしれません。施術者が気付かない原因が他になるのだと思います。

 

 

いづれにしても、僕達の仕事はただ単に施術をやればいいという機械的な作業ではありません。人の身体を施術するということは様々なことに注意し、常に自分の考えを「これで大丈夫か」と照らし合わせながらやっていかないと本当に患者さんお客さんのためにはなりませんし、効果のないものと気付かれた時あなたの信用はなくなってしまいます。

 

 

 

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