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奥深い肩こりは簡単に触れて取れる〜症状の深さの詳細〜 

公開日: : 健康コラム, 施術者向け

以前のコラムで症状には「表裏」という概念があり、深さの程度があると記しました。

 

取れない肩こりには 〜もみほぐしや骨格調整とは根本的に違う身体の見方〜

https://shin-wellness.com/blog/column/post-60/ 

 

これを「肩こり」にフォーカスしてより深掘りしてお話します。

と言いますのも、肩こりの人を施術していると「深くて触れない」という事だったり「自分は筋肉が緩んでほぐれていると思っているが、本人が納得していない」という事を経験している人は多いのではないでしょうか?それを「どうしたらいいのか?」と悩んでいる人はまだしも、「肩こりは感受性の問題だから筋肉、骨格が整っているんだからこれでいい」と思っている方がいると思います。もしくは「このお客さんの訴えている状態がわからない」とさっぱり理解できていない方もいると思います。

特に施術者自身が肩コリ知らずだったり、酷い肩コリを経験したことなかったりするとその傾向は強いと思います。肩コリは数値や画像に出ないから自覚がない人にとってはそれを理解するのは困難です。

 

しかし、症状の深さという概念を理解してそれに則してアプローチをして行けば深くて触れなかった肩こりが触れますし、今まで気付けなかった肩こりも見つかります。 

それは中医学をベースとしています。西洋医学にはない考えです。しかし、施術方法や今まで学んできた知識と言った枠組みに関係なく得ることができます。中国医学を勉強したことがなくても誰でも実際にそこに「触れる」という事実を得られます。 

この考えによって、今まで触れなかった奥深い肩こりが触れて取れるのです。また今まで気付けなかった本当の肩こりに気付けて触れるのです。 

 

 

では改めて中医学から見た身体の構造です。

人間の身体は体表から奥に向かって

 

皮膚→そう(月へんに奏)理→筋肉、肌肉→経絡→腑→臓 

 

という順番の層で成り立っています。

そう理とは水分を汗としてが排出したり外界の邪気を塞き止める所で体温調節や外の細菌から守ってくれる所です。

肌肉というのは筋肉の柔らかい所だったり脂肪だったりします

経絡とは気血の流れる道です。経絡から全ての組織に栄養が行き渡ります。

臓と腑は心臓、腎臓、胃、肝臓等の臓器です。しかし中国医学では単なる臓器というだけではありませんが、ここでは割愛します

 

そして、経絡から全身に栄養を渡す時、経絡から派生した「絡脈」や絡脈から派生した「孫脈」という組織が皮膚、そう理、肌肉、筋肉にその働きを担うのです。 

経絡が大動脈で絡脈、孫脈は毛細血管と言った所でしょうか。

それは何を意味するかというと、筋肉より体表の状態にはそれらより下層に存在する経絡の状態が大きく関わっているということです。経絡に異常がある時、必然的に筋肉にも異常が出るのです。それは筋肉が張っていたり全身の気血不足で疲労感が出たりするのです。それを本人は「身体が凝っている」と自覚するのです。 

ではその状態で筋肉の異常を取ったとします。しかしそれだけでは完璧ではないですよね。だって本当の原因は経絡が異常なのですから。経絡の異常を身体が感じているし、経絡が異常のままだと良くした筋肉もまた悪い状態に戻ってしまいます。

 

もちろん単に絡脈、孫脈のみに異常がある場合もあります。その場合は筋肉をどうにかしてあげるだけで改善します。その見分ける目もこの概念が頭に入り、実際に触診していくと養えます。

 

 

以上を踏まいて奥深い肩コリを取るには筋肉を超えて経絡以降までアプローチしないといけないのです。

実際の方法としては

・筋肉の隙間からアプローチする

・捉える物は筋肉ではなく、筋肉の隙間や筋肉の裏側、骨の周囲に存在する物

・触診は筋肉を感じるのではなく、筋肉の縁や筋繊維の隙間を触診する

という事になります。

これは今まで述べてきたコリ物質のアプローチという事になるのです。

 

 

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