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中医学では女性の夏バテは3タイプ! 気虚編

公開日: : 最終更新日:2019/09/13 健康コラム

コラム執筆者:整体師 望月郁子

8月も終わり、夏の疲れがドッと押し寄せるいわゆる夏バテの季節ですね。夏バテ対策に関しては比較的たくさんの情報が溢れていますが、実行してみても解消されない、なんてことはありませんか?そんな時は一度中医学の視点でお身体をチェックすると良いかもしれません。

というのは、それぞれの人の過ごす環境や体質のタイプによって不調になる原因を見つけてそれに合った治療や養生をしていくのが中医学だからです。

 

では、この時期に体調不良、暑さや湿気は身体の体力をどんな風に奪ってしまうのか?中医学的には「気虚タイプ、冷えタイプ、熱タイプ」と3つのタイプがあります。今回のコラムでは気虚タイプを解説しますので、当てはまりそうなら、ぜひ参考にしてください!

 

虚(ききょ)タイプの夏バテとは?

「病は気から」という言葉もありますが、人には見えない気というエネルギーがある、というのが中医学の考え方。そして、その「気」が不足することを中医学では気虚といいます。

 

この夏、お仕事や家事をタップリこなした方、またお休み中も家族サービスや、旅行疲れ、普段しない行動量になっていましたか?そんな普段の行動量を超えてしまうと、やはり気=エネルギーを消耗しがちになります。そして、夏の疲れにはもう一つ大きな気を消耗させる原因があります。

 

それは、発汗です。汗と一緒にエネルギーも漏れ出てしまうことをご存知ですか?

 

中医学では、汗の元は血と同じ材料から出来ている、と言います。つまり汗をたくさんかくと身体の大切な要素=血と水も同時に消耗してしまうことになるのです。その結果、気も消耗してしまうのです。

 

いつもより行動量が増えて気を消耗する×発汗による血と水、気を消耗する…。このダブルパンチで、いつも以上に消耗して、身体のダルさとなって「夏バテ」となって現れているかもしれないですね。

 

 

バテ気虚タイプの方へのお食事と養生アドバイス

では、このタイプの方はどのように養生すればいいのでしょうか?特に女性の気のエネルギーは、男性よりも元々少なく、また内臓も小さいので気虚にはなりやすいのです。暑くて食欲も低下してしまった方は、身体のエネルギー貯金が減っているかもしれません。

中医学で、身体のエネルギー貯蔵庫にあたる「腎」と「気」を補う食材で早急にリカバリーしましょう!

腎を補う食材は…

天日塩、黒ごま、枝豆、どんこ、葡萄、ブルーベリー、うなぎ、鶏肉、レバー、豚肉、卵などなど

気を補う食材は…

タピオカ、カカオ、なつめ、アスパラガス、枝豆、かぼちゃ、さやいんげん、とうもろこし、ニンニクの芽、穴子、えび、うなぎ、鮭、まぐろ、牛肉、鶏肉、豚肉、卵、甘酒などなど

 

他にもいろいろとあるので、ご興味があればご相談ください^-^

 

肉や魚、卵は食べ過ぎると、消化の負担になりますので、バテている時は肉をスープに煮出して出汁だけ飲むのも良い方法です。また、お肉は油の少ない部位を選び調理したり、飲食店などでは本格的なサムゲタンや魚や豚骨などのスープで作ったラーメンの汁なども弱った身体の特効薬としていただきましょう。

 

 

ネルギー充電に一番大切なのはやっぱり睡眠!

 

消耗したエネルギーは、寝ている間に補充されます。夏の夜は寝苦しかったり、ついつい夜更かしをしてしまいがちですが、どんなに良い物を食べても、整体やマッサージで身体を整えても、最終的にちゃんと寝ないと身体のエネルギーとして蓄えられません。これは何やっても疲れが取れない…という方の特徴の一つ。ちゃんと寝ましょう!

 

いかがでしたでしようか?次回は「冷えタイプ」を解説しますので楽しみにしていてくださいね!

 

 

望月郁子プロフィール

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上級 望診法指導士 認定
中医健康アドバイザー取得
整体師

2011年 家族や自身の体調不良を治したく自然療法の勉強を独学で始め、食養生にて自身の体調不良を克服。その後本格的に食養生だけでなく、望診、自然療法、中医学も学び始める。2017年 宮近陽一郎に師事、中医学に加え整体の世界に出会う。内側と外側から身体を改善させる独自の治療法を体系化し現在に至る。東京在住。3姉妹の母。

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