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肩こりの知らない事実 肩甲挙筋と前鋸筋の見落としてるアプローチ

肩こりに重要な筋肉の肩甲挙筋や前鋸筋で見落としている事

肩こりの改善に際して重要な筋肉として肩甲挙筋と前鋸筋があります。

肩甲挙筋 visible bodyより

前鋸筋 visible bodyより

これらの筋肉は色々な文献や先生がアプローチ方法を指南しています。特に肩甲挙筋は肩こりの最重要筋肉としても考えられていて、もみほぐしのセラピストも筋肉名は知らなくても必ず首や背中のほぐしとしてアプローチしています。

しかし、これらの筋肉で見落としている事があります。

まず、肩甲挙筋に関しては筋肉の場所は理解しているのですが、僧帽筋の存在を無視している事です。下記の様に肩甲挙筋は僧帽筋の下にあります。

visible bodyより 左側が僧帽筋を取り除いた状態。青く塗られた筋肉が肩甲挙筋で僧帽筋の下に肩甲挙筋がある。

頭の上から見た図。右側が僧帽筋を剥がした状態。僧帽筋が完全に肩甲挙筋を隠している。

この様に分厚い僧帽筋が肩甲挙筋の上にあるため、単に体表からアプローチしても僧帽筋が防弾チョッキの様に力を吸収してしまうため、実際にはほとんど効いていないのです。

ですからせっかく起始停止を覚えて肩甲挙筋を狙っていてもそれは効いていないのです。だから肩こりがなかなか改善しないのかもしれません。

次に前鋸筋です。前鋸筋は最初に図で示したように肋骨に付いていて、肩甲骨の内縁に付く筋肉です。この筋肉が拘縮すると肩甲骨が動かなくなりますし、肋骨も動かなくなるので呼吸も浅くなり、肩こりの重要な筋肉です。

この筋肉も見落としている事があります。それは肩上部の硬縮です。

前鋸筋と言われると皆さん肋骨の横側を思い浮かべます。上の図でも体の脇に大きく存在しています。しかし、ここだけを捉えてもダメなのです。

実は肩上部からも捉えていかねばならないのです。なぜならば前鋸筋の起始(骨に付着する部分)は第1肋骨から第9肋骨だからです。この第1、2肋骨部分を見逃しているのです。図で表すと下記の様になります。

visible bodyより 頭部から見た図。右側が僧帽筋を剥がした状態。青く塗られたところが前鋸筋。肩上部分にも前鋸筋は見られる。側胸部だけではないのです。

この様にしっかりと前鋸筋が確認できます。この部分の硬縮が肩上部のコリにもなります。肩上部のコリは僧帽筋が原因だけではないのです。この様に僧帽筋の中側にコリの原因があるのです。

これらの事から、重要なのは僧帽筋をいかに避けてアプローチするかという事です。みなさん僧帽筋の上から押したり揉んだりしているので効果がないのです。いかに僧帽筋を避けて直接狙うから重要です。

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