脊柱管狭窄症 40代男性
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症例・お客様の声
症状
1年ぶりくらいの患者さんから腰が痛くなって歩けなくなったと連絡がありました。
当方が四谷でやっていた時の方で広尾に移ってから疎遠になっていました。
3日前から左の殿部に鍼を刺したような痛みと左脚全体がシビレてしまって動かなくなったそうです。病院で診察した結果、腰椎のすべり症と狭窄症を併発しているとのこと。
すべり症とは積み重なってできている背骨の一つがおなか側にずれてしまって、痛みが出てしまう症状です。脊柱管狭窄症とは腰の骨の中心が空洞になっていてそこに神経の束が通っているのですが、その空洞が何らかの原因で狭まってしまい、神経の束を圧迫して痛みやシビレが出てしまう症状のことです。
処置として神経ブロック注射をしたそうですが2〜3時間くらいで症状が元に戻ったようです。また近くの鍼灸院などに行ったけど症状も変わらなかったそうです。
当院にお越しになった時も、タクシーで来て降りる時に杖をついてやっと脚が動かせる状態。また脚の感覚がなくて動くと腰の痛みで冷や汗がにじみ出るような状態でした。
全国を講演して回っている方で三日後にも京都で講演の仕事があるのでなんとかしたいとのことでした。
経過
一度目の治療でシビレ感と痛みが半減して脚が動くようになる
二日後の二度目の治療でシビレ感はほとんど感じなくなって、コルセットをしていればほぼ問題なく動ける。翌日京都に講演の仕事がある。
四日後。臀部周囲の重さや固まった感じはあったが、京都に行ってる時もその後も特に症状がひどくなることがなかった。治療後、シビレ感はなくなって腰や臀部周囲の重さがある程度なので、今回の治療は終了。今後は最低月に一回は治療して、このような痛みやシビレが出ないようにする。
治療のポイント
腰や臀部周囲のコリ物質の除去と脚の気血の通りを良くする事です。
このブログでも再三書いてますが、コリや張り、また痛みや自律神経の乱れなどはコリ物質が身体に存在して身体の気血水の流れが阻害されるために起こります。 「コリ物質ってナンだ?」https://shin-wellness.com/blog/column/03/
中医学でも痛みの原因は
1「不通則痛」2「不営則痛」とされます。1は気血が通らなければ痛みが出る。2は気血で栄養されなければ痛みが出るという意味です。すなわち血液や水(リンパ)、気(スピリチュアルな話をしたいわけではありません)が身体中をくまなく適度な量で巡っていれば各症状は改善するのです。
狭窄症のような器質的な要因による症状でも同じです。その器質的な歪によって発生したコリ物質の存在によってシビレや痛みが発生しているのです。
この場合ですとほとんどが腰椎の椎間板や脊際、臀筋群の裏、そして鼠径部に多大な影響を与えるコリ物質が存在しています。それらを除去する事で症状を緩和することが出来るのです。
このコリ物質は筋肉にはありません。骨と骨の間や関節、筋肉の隙間に存在しています。それらを的確に優しく捉えてあげるのです。
決して筋肉を揉んだだでは根本的な改善になりません。特にこのようなひどい症状の時は逆効果になることもあります。コリ物質を的確に捉えていくだけにするのです。
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