15分で慢性疲労のケアの症例と施術後に残存した肩こりを取り除く症例
今回は二つの症例を挙げます。
一つ目はあるミュージシャンのコンサートに帯同した時の症例です。
あるコンサートの本番前の会場で、クライアントが朝から全身の倦怠感が抜けないから調子を上げてほしいと言ってました。目はくぼんで声もボソボソ生気がない様子。
コンサート当日のケアは基本的にリハーサルが始まる前に全身の施術をして、リハーサル後の本当の本番前に時間があればリハーサルの状態を加味してポイントを絞ってケアをする。そして本番中は着替えやステージ転換等で時間があればケアをしたり、突発的な事があれば対処する。そして本番後にクールダウンのメンテナンスをする。通常はこんな流れです。
しかし、この日はスケジュールが上手くいかず、本番前の時間が押しに押していました。そのためマネージャーから言われたのは「15分でお願いします」でした。
朝から全身が倦怠感がある。。。しかし15分しか時間がないので全身をしっかり施術する時間はない。。。コンサートと言う何千人ものスタッフが本番に向けて動いている中で、僕が時間を遅らせる事は出来ない・・・・さて、どうしようか・・・と考えて出した方法は頭蓋骨のアプローチと足の裏の施術でした。
その結果、「あぁ~スッキリした!元気出た!!」とクライアントの目の覚める様な元気な声が施術部屋に響きました。そして約3時間の素敵なステージを無事に行っていました。
二つ目の症例はサロン内で肩こりや頭痛を訴える患者さんの治療を行った時の事です。
一通り施術をした後、本人に確認すると、頭痛は消えたが肩こり感がまだある感じがすると言っていました。そこで時間を改めて15分くらいもらって頭蓋骨のアプローチをしました。実はこの方の施術には首から上を触っていませんでした。と言うのも、来院時も強めの頭痛が出ていたので頭を触ると気分が悪くなったりするのではと思い、敢えて触らなかったのです。
しかし、頭痛が無くなったのでそういう心配はないと思い、頭蓋骨のアプローチを行いました。ほぼ15分間、患者さんはいびきをかくくらい深い眠りに落ちていました。
その結果、訴えていた肩こり感も無くなりました。
今回の二つの症例に言えることは、脳の疲労が症状を引き起こしていたということです。
一つ目の倦怠感は単に運動による筋肉疲労ではなく、コンサートという緊張感と、全国ツアー中でテンションを張り詰めた状態が続いている事によって脳が疲労していたために全身を倦怠感が襲っていたのです。皆さんも試験などで一日緊張する事があったり、ストレスになる様な事があると睡眠時間はしっかり取れていても、起きた時にスッキリしなくて倦怠感が抜けない経験があると思います。正に脳が疲労しているからです。
二つ目の肩こりも同じく、首肩の筋肉の疲労が肩凝りを引き起こしたのではなく、脳の疲労が極度の肩こり感を引き起こしていたのです。普段肩凝りで悩んでいても例えばハワイに旅行に行ってワイキキビーチを眺めながら「肩凝ってる~」なんて言う人いないでしょう。旅行という楽しいイベントで、しかも気持ちがいい空間にいて脳の疲労が回復したからです。
この様に、脳の疲労を取る事で様々な症状を改善できます。もちろんそれだけでは足りない事も多々ありますが、逆に脳の疲労を取らないと改善しない症状もたくさんあります。
そして脳の疲労を施術で取り除く時のポイントは
・脳を覆っている硬膜のリンパや血液の流れを良くしてあげる
・頭蓋骨は22個の骨で繋がっていて、その繋ぎ目が拘縮していると脳がストレスを感じるので、繋ぎ目をほぐす。
・頭蓋骨に付着してる筋肉や筋膜、皮膚が血行が悪くなると癒着した状態になるのでそれをほぐす。
・頭と首の境目の筋肉群をほぐす
以上がポイントになります。頭蓋骨周囲は施術者にとってとても大事な場所です。
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