【頭痛、発熱、悪寒の治療】 40代男性
公開日:
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最終更新日:2013/11/25
症例・お客様の声
当院で治療を行った患者さんの状態と治療内容です
世の中にはリラクゼーション・鍼灸・マッサージ・カイロなど数多くの疲れや痛みを取るお店や治療院があります。
これらの手技療法は人の身体を病院以上に良くする多くの可能性を持っています。
しかし残念なことに、患者さん、お客さんやまたこの仕事に携わる人さえもそれらに気付いていない人が多いのが現実です
当院もまだまだ未熟な院です。しかしそれらの人々に少しでもこの仕事の可能性と奥深さを知っていただけたらなと思います。
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症状 来院日の朝から発熱と頭痛、悪寒がひどく、身体がだるい
治療と経過
指圧で全身の気血の巡りを良くして身体を元気にする力を与えました。その時点で頭痛と熱感は下がりました。
その後、鍼とお灸をしてあげると悪寒もなくなり、身体がスッキリしたようです。
一週間後に来院した際に状況を伺うと、治療後には発熱や頭痛、悪寒も出なくなったそうです。そしてこの方は講演で全国を飛び回っており、その一週間も東京と札幌でほぼ毎日講演があったそうですが症状もひどくなることなく無事に講演を行えたそうです
原因
発熱の前日に療養で箱根の温泉に入ったそうですが、その時身体が冷えた感覚があったそうです。
そのために風邪(中国医学では「フウジャ」と読みます)が体内に進入しようとしているのを身体がそれを防ごうと戦っている状態だったため発熱や頭痛、悪寒が出たのです。
これを中国医学では「邪正闘争」と言います。
風邪(フウジャ)とは外気に存在する邪気です。これが何かの拍子に体内に侵入してしまうと風邪(カゼ)になってしまいます。そうならないように人間の身体は体表で戦うのです。その緊迫した場面が邪正闘争です。
通常なら邪正闘争になる前に身体の精気が邪気に打ち勝ちます。しかし今回は温泉で身体を冷やしてしまいました。そのため寒邪(「カンジャ」と言います)が風邪(フウジャ)と合体して強力な邪気になって体を襲ってきました。またこの方は日頃から全国を飛び回って大人数の前で講演を行っております。そのため心身ともに疲弊しやすいため邪気に負けてしまう要素が合わさってしまったのです。
治療としては邪気を追い払う治療と、それに打ち勝つ体力を作りその体力を巡らせる治療をしました。
これが功を奏して症状がひどくなることなくいわゆる風邪(かぜ)にもならずにすみました。
人間は病気に絶対ならないということはありません。しかし普段からの養生として身体を温め、鍼灸指圧治療を行うことで身体の元気を作れるので病気にもなりづらい身体にはなります。
【補足】
中国医学的見解
発熱、頭痛、悪寒、自汗
大便・・・普通 小便・・・黄色 食欲・・・あり 舌苔・・・白苔
発熱、頭痛、悪寒、自汗より風寒邪の表実証
治療法
指圧・・・精気を補う
鍼・・・風池、天柱→風邪を追い払う
灸・・・大椎、身柱→陽気を補い宗気を巡らす
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